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社会課題に取組み、産学官連携で企業価値を向上させる
2023年2月14日 東京大学未来ビジョン研究センター主催「健康投資がもたらす、経営の持続可能性・中小企業における見える化された健康投資シンポジウム」が開催されました。ニンニンドットコムでは、第一部の基調講演「Healthcare for Sustainable Devolopment(持続可能な開発のための健康)という考え方」の資料作成を担当しました。
企業が社会課題に取り組むことは利益を生むのか?
今回の取組みは、社会課題である日本の労働人口の減少が背景にあります。50年前の日本の人口は、約80%が50歳未満だったことに対し、現在は約50%が50歳以上です。このままでは若い労働力は減少し、高齢者の医療費、介護費は増える一方です。
これらを解決するために、企業も労働者の健康寿命を延ばし、人材が長く活躍できるように取り組まなければいけないのです。
しかし、このような社会課題への取組みは、それが必要なことだと分かっていても経営者にとっては「それって儲かるの?」という疑問とともに優先されないのが現実です。
社会課題に取り組むことで企業価値は上がる
今回の健康経営シンポジウムは、東京大学の研究者や国、企業同士の連携によって実現し、そこで得られた出会いはビジネスに多くの可能性をもたらしました。小規模事業者でも、企業や国、研究者との縁は、日本にとって重要な社会課題への取組みであればつながることができます。この活動は、これから起こる未来についての知識が身に付き、経営者自身の視座が上がる機会になりました。
ドラッカーによるマネジメントの3つの役割
経営学者のドラッカーはマネジメントの役割を次の3つであると言っています。
- 果たすべき目的と使命を掲げる
- 生産的かつ、働く人に成果を上げさせる
- 社会への影響に配慮し、社会貢献を行う
独自の目的や使命を掲げ、働く人に成果を上げさせ、社会貢献を行うことが経営のあるべき姿ということです。
この3つを兼ね備えた企業には同じ志をもった社員やパートナーが集まります。
企業にとっての利益とは顧客への価値提供によって得られるものです。
その為には、顧客やパートナー、従業員、地域社会などから会社が支持されなければいけません。
そこに必要なのは社会的信用や世の中への価値提供を行っている事実だと思います。
社会課題への取組みが新たな縁を呼んでくる
2020年よりSDGs推進の取組みをスタートし、2022年6月には秋田県大仙市企業連絡協議会からの依頼で、SDGs経営セミナーを行いました。
中小企業の経営者には、自治体や政府と連携するイメージがわかないという方も多いようですが、地域活性は社会課題です。そのために企業誘致を積極的に行い、情報交換、連携、協力を求めています。
国立の大学でも、産学連携を学校経営の重要な方針として掲げており、2022年10月、北大フロンティア基金への寄付をきっかけに、北海道大学病院呼吸器内科の今野教授が来社されました。現在は、産学連携の取組みとして企業経営者との橋渡しを定期的に行うようになりました。
一次情報による未来予測と、経営者の視座を上げる機会が得られる
企業活動は、世の中をよくするための価値提供によってその対価である収益を得るものです。そこに独自性が加わることで顧客や従業員、社会に選ばれ、企業は成長します。
政府や自治体、国を代表する研究者との縁は経営者の視座を高め、一次情報に触れることで未来を予測する視点も得られます。
企業が社会貢献をすることはそこで働く社員が自社に誇りを持ち、働く理由が自分ごとになり、結果、長く活躍する社員に育ちます。
経営者は、社会課題の解決を事業に取り入れ、独自の企業価値をデザインしましょう。
産学官連携や、社会課題への取組みによって独自の企業価値をつくる支援を希望の方は以下よりお問い合わせください。